eCall / ERA-GLONASS ソリューション

測位衛星技術株式会社測位衛星技術株式会社

弊社では、eCall/ERA-GLONASS機能開発向けのソリューションとしてスペクトラコムのGSG-5/6シリーズのGNSS シミュレータ製品ラインアップを提供しています。

eCall/ERA-GLONASSについて

欧州のeCall とロシアのERA-GLONASSは、ともに自動車事故発生と同時にIVS(車載器)から事故の位置や搭乗者数などの情報(MSD)を、PSAP(緊急連絡センター)へ自動通報する自動緊急通報システムです。欧州では、eCallの新車装備の義務化を2017年に予定しており、ヨーロッパ向けにIVSを製造しているメーカーは、eCallへの対応が求められています。

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GSG-5/6 シリーズ eCallコンプライアンスツール

eCallの試験手順については、 EUが2016年12月に発行した最終版のドキュメントであるRegulation (EU) 2015/758に記載されています。具体的な内容は、以下の英語版のドキュメントのリンクをご覧ください。

http://ec.europa.eu/transparency/regdoc/rep/3/2016/EN/C-2016-5709-F1-EN-MAIN-PART-1.PDF
http://ec.europa.eu/transparency/regdoc/rep/3/2016/EN/C-2016-5709-F1-EN-ANNEX-1-PART-1.PDF

eCallシステムに内蔵されるGNSS受信機能の試験手順については、上記のANNEX-1のANNEX VIに詳細が記載されています。具体的には、GNSSシミュレータが出力した信号を内蔵されるGNSS受信機が受信して、出力されるNMEA形式の位置情報データが、試験に使用されるトラジェクトリとどの程度一致しているかを試験することが義務付けられています。GNSS受信機能とは別に、インシデントが発生した際にeCallシステムが携帯電話ネットワークに対して発信するかどうかなどは、別途、実施が義務付けられています。例として実車に搭載して実際にクラッシュさせるなど、全体システムとしての機能を試験して品質保証をするかどうかはメーカーの独自判断となります。GNSS受信機能に関しては、GSG-5/6 シリーズ eCallコンプライアンスツールと内蔵されるGNSS受信機さえあれば試験をおこなうことが可能です。具体的な試験シナリオは以下の通りです。

2.2.1. NMEA-0183 messages output test (static).
2.2.2. Assessment of positioning accuracy in autonomous static mode (static).
Especially
2.2.2. 2 – STATIC COMBINED GALILEO / GPS / SBAS (EGNOS) SIGNALS
2.2.2.15 – STATIC GALILEO SIGNAL ONLY TEST
2.2.2.16 – STATIC GPS SIGNAL ONLY TEST
2.2.3. Assessment of positioning accuracy in autonomous dynamic mode (dynamic).
2.2.4. Movement in shadow areas, areas of intermittent reception of navigation signals and urban canyons (dynamic).
2.2.5. Cold Start time to first fix test (Static).
2.2.5.3 – Time to First Fix -130dBm
2.2.5.8 – Time to First Fix -140dBm
2.2.6. Test of re-acquisition time of tracking signals after block out of 60 seconds (static).
2.2.7. Test of GNSS receiver sensitivity in cold start mode, tracking mode, and re-acquisition scenario (static).

試験のためのトラジェクトリをGNSSシミュレータに設定するのにはかなりの労力が必要です。さらに、これらの試験をすべて連続しておこなったとしても、合計で9時間かかってしまうので、1項目ごとにGNSSシミュレータのシナリオを設定し直して、GNSS受信機の電源をON/OFFし、さらにNMEAをロギングしてシナリオのトラジェクトリと比較するのは大変な作業です。GSG-5/6 シリーズ eCallコンプライアンスツールなら、すべての試験をワンタッチで連続しておこなうことが可能です。さらに、試験結果の自動レポート生成機能が搭載され、試験結果の合否判定を瞬時におこなうことが可能です。また、ERA-GLONASSの試験もおこなうことが可能です。

ユーザー登録をしていただくことで、英語版の>GSG-5/6 シリーズ eCallコンプライアンスツールについて資料のPDFファイルをダウンロードしていただけます。ユーザー登録とダウンロードはこちらです。

eCall試験アンリツ基地局シミュレータ連携システム

eCall試験アンリツ基地局シミュレータ連携システムは、EUが定めたeCallのGNSS受信機能試験だけにとどまらず、携帯電話通信による試験までをシームレスにおこなうことが可能です。スペクトラコム社のGSG-5/6シリーズなら、eCall/ERA-GLONASSの試験システムとして、将来的な拡張性や他の用途への柔軟性において、VSGのオプションとMSD試験システムをパッケージ化したソリューションよりも優れています。将来的に、より広範囲な機能の試験ニーズに合わせて任意の対応衛星や、信号、チャンネル数で柔軟にシステムアップや、リアルタイムシミュレーションが可能なので、将来のADAS機能試験にも対応することが可能です。そして何よりも、直感的なユーザーインターフェースのStudioViewソフトウエアで、どんなに複雑な設定も非常に容易におこなうことが可能です。

eCallやERA-GLONASSに対応した自動車は、緊急通報ボタンやエアバッグの作動により、その時点でIVS(車載機)に搭載されたGPS/GNSS受信機が測定した位置情報を、IVS(車載機)に搭載された携帯端末が、自動的に発信する仕組みになっています。IVS(車載機)の開発や生産段階で実施される試験では、任意の位置情報に基づいてGNSSシミュレータがGPS/GNSS信号を生成し、受信機に受信させることで、IVS(車載機)に搭載された携帯端末が携帯基地局シミュレータに対して発信動作を行い、その通信結果で正しく位置情報が送信されるかどうか動作確認をおこなう必要があります。基本的には、GNSSシミュレータと携帯基地局シミュレータがあれば、これらの確認をおこなうことが可能です。システムインテグレーションにより、2つのシミュレータを連動させて試験を自動化します。

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スペクトラコム社のGSGシリーズの場合、eCallサービスのPSAP(緊急連絡センター)を擬似するソフトウェアをPCで実行し、アンリツMD8475Aと組み合わせて利用する、「eCall Tester」によりこれら一連のプロセスに対して開発や生産段階で試験が実施すること可能になっています。「eCall Tester」では、事故発生時に実施されるIVS-PSAP間のeCallシーケンス(MSD通信⇒音声通話)を、試験できます。さらに、「ERA GLONASS MSD Option」を追加することで、ロシア版のeCallとも言えるERA-GLONASSのSMSを使用したMSDデータ通信を試験できます。

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上図内の各項目の番号は、以下の①~⑦に対応しています。

① DLリファレンスパワーの設定
② PSAPステータス (フック・オフ: IVSユニットの開始、フック・オン: IVSユニットの終了)
③ MSDの設定と状態 (MSDプル / マニュアル・リセット/ タイムアウトテスト)
④ オーディオ・レベルメータ: 入力 / 出力
⑤ MSD 結果: シーケンス及び、デコード; Save: 保存をXMLファイルに保存
⑥ MSD 結果の比較: ターゲット値の確認